こんにちは!
ころん板橋校です。
今日はAshley C. Woodman・Leann E. Smith・Jan S. Greenberg・Marsha R. Mailick (2014) が行った研究についてご紹介をいたします。
この研究には406人の自閉症の方々と、その家族が参加しました。
研究はその家族達を追跡して行く調査で、その家族達に対して以下5つの期間でデータを採取しました。
・2000年~2001年
・2002年~2003年
・2004年~2005年
・2007年~2008年
・2009年~2010年
研究参加している期間が平均8.5年という、長期間お子さんの変化を追った研究になります。
参加者の大半は男性(75%)で、全体の69%が知的に遅れも伴っていました。
参加者の年齢は「2000年~2001年」の期間で「10歳~49歳(平均21.72歳)」の方達でした。
「2000年~2001年」の期間には、66パーセントの自閉症の人たちは家族と家に住んでいました。
上記に示した5つの期間で「自閉症の症状」、「不適応行動」、「母子関係の質」、「母親の賞賛」、「居住状況」を各時点で測定しました。
継続的に測定していく中で、いろいろなことが分かっていくのですが私が特に面白いなと思った結果は、
家族内での母子関係の質の改善は不適応行動の減少と関連していた。
また、母親の賞賛が多いほど家族間の不適応行動の減少が予測された。
と、いう内容です。
被験者が多い大規模な追跡研究から「母子関係の質」が不適応行動の減少をもたらすという結果を知り、この文章を読んだお母さんがプレッシャーを受けたという印象を持たれるかもしれません。
もし、そのような方がいらっしゃった場合はこの研究で示されているように、生活の中でお子さんを褒める(社会的な賞賛の提供)ことから始めて行くと良いと思います。
子育てをしていると嫌な(悪い)ところばかり目が行きがちですが、「悪いことを1個お子さんに指摘をするならば、良いところについて2個は褒めてあげる。」と、いった感じの関わりを意識していければ良いですね!
最後にこの研究で分かったことは、「母子関係」に限定されていたようです。研究中では、今後「父子関係」の影響についても調べて行く必要がある。と、ありました。
今後とも、キッズアカデミーころん板橋校をどうぞよろしくお願いいたします。
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【参考文献】
Ashley C. Woodman・Leann E. Smith・Jan S. Greenberg・Marsha R. Mailick (2014) Change in Autism Symptoms and Maladaptive Behaviors in Adolescence and Adulthood: The Role of Positive Family Processes. Journal of Autism and Developmental Disorders, DOI 10.1007/s10803-014-2199-2