こんにちは!
ころん板橋校のなるみ先生です。
今日はABA(応用行動分析)について書かれた書籍を読んで感じたことを書きたいと思います。
今私が読んでいるのは杉山尚子・島宗理・佐藤方哉・RichardW.Malott・MariaE.Malott(1998)が書いた「行動分析入門」という本です。
「第1章 好子」を読んで印象に残ったことがありました。
「行動」についてです。
「行動」って何でしょうか?
・私がいま本を読んでいるのは行動だけど、休日ベッドに横になっているのは行動?
・子どもがひらがなを書いているのは行動だけど、どんな文字だったか思い出しているのは行動?
・おもちゃで遊ぶのは行動だけど、どのおもちゃで遊ぼうか考えているのは行動?
・ママがご飯を作るのは行動だけど、子どもがご飯を待って椅子に座らされているのは行動?
・お友達を叩くのは行動だけど、叩かないように我慢している状態は行動?
・人を驚かすために大声を出すのは行動だけど、驚かされてびっくりして怖いと思うのは行動?
行動分析学で行動を定義する方法の一つが「死人テスト」です。
死人テストとは「死人でもできることは行動ではない。」というものです。
受け身や状態、非行動(~しない)は行動ではなく、考えたり、夢を見たり、想像したりすることは行動となるそうです。
この死人テストで考えると、
私がいま本を読んでいるのは行動だけど、休日ベッドに横になっているのは行動?
→横たわっていることは死人でもできるので行動ではありません。
ひらがなを書いているのは行動だけど、どんな文字だったか思い出しているのは行動?
→思い出すことは死人にはできません。行動です。
おもちゃで遊ぶのは行動だけど、どのおもちゃで遊ぼうか考えているのは行動?
→考えることも死人にはできないので行動です。
ママがご飯を作るのは行動だけど、子どもがご飯を待って椅子に座らされているのは行動?
→座らされているのは受け身の状態で死人でもできます。行動とは言えません。
お友達を叩くのは行動だけど、叩かないように我慢している状態は行動?
→我慢しているのも状態なので行動とは言えないでしょう。
人を驚かすために大声を出すのは行動だけど、驚かされてびっくりして怖いと思うのは行動?
→怖いと思うことは死人にはできないですね。
少しややこしいですが、お子さまの取り組むべきターゲット行動を明確にするためにもしっかりと把握しておきたいと思いました。
皆さんも行動分析学の本に書かれている「死人テスト」を通して、どんなことが行動になるのか考えてみるとおもしろいかもしれません。
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【参考文献】
杉山尚子・島宗理・佐藤方哉・RichardW.Malott・MariaE.Malott(1998)「行動分析入門」 産業図書